ヒラメ筋は踏み込む動作の安定性を高める筋肉で、運動時において非常に重要な役割を果たす筋肉です。
ヒラメ筋の働きが悪くなれば、ケガや痛みを発生させたり、血行不良などを引き起こす恐れがあります。
こちらの記事では、ヒラメ筋を柔らかくする方法や、トレーニング方法についてを詳しく解説していきます。
もくじ
ヒラメ筋とはどこの筋肉?
ヒラメ筋は、下腿の後面(ふくらはぎ)を覆う大きな筋肉です。
上半分は腓腹筋の下に隠れていて、下半分は皮膚の下にあります。
ヒラメ筋の付着部は以下の通りです。
起始部:腓骨(頭、頸、後面)、脛骨(ヒラメ筋腱弓を介してヒラメ筋線から起始する。
停止部:踵骨腱(アキレス腱)を介して踵骨隆起に停止する。
※アキレス腱を構成する3つの筋肉を下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)といいます。
ヒラメ筋の作用
ヒラメ筋は、歩く、走る、ジャンプする、登る、自転車をこぐ、などの動作の際に活動する筋肉です。
ヒラメ筋のコンディションに問題があると強く踏み込むことができなくなり、あらゆるスポーツ動作に影響を及ぼします。
※体幹の安定を保ちながら脚を前方に運ぶのに必要不可欠な筋肉です。
主な働き
距腿関節:底屈
支配神経
脛骨神経(S1、S2)
起始停止
起始:腓骨(頭、頸、後面)、脛骨(ヒラメ筋腱弓を介してヒラメ筋線から起始する)
停止:距骨腱(アキレス腱)を介して距骨隆起に停止する
ヒラメ筋を疲労させる原因
歩行時に滑ったり、砂浜や砂利道を走ったりするとヒラメ筋に負荷がかかります。
足首のサポートが不十分な状態でのスキーやスケートでも負荷が大きくなります。
厚底靴や高いヒールの靴を履いてると、ヒラメ筋は常に短縮することになり、高い確率でトリガーポイントを形成します。
ヒラメ筋のトリガーポイント
ヒラメ筋は血液を足から心臓に戻す働きがあることから「第2の心臓」と呼ばれています。
(ヒラメ筋に弾力性があり、活動的であれば、収縮時と伸長時にポンプのように働くことで、効率よく血流を押し上げる)
しかし、筋膜にトリガーポイントが発生すると、血流が悪くなり、低血圧や予期せぬ失神の原因になることが考えられます。
※立ち上がった時にめまいを起こしやすい人は、歩行時と同じ速さで足踏みすると、脳に素早く酸素を供給する手助けになります。
ヒラメ筋のトリガーポイントは、主にかかと、ふくらはぎ、足首の後面に関連痛が現れやすくなります。(稀に仙腸関節周辺に痛みを発生させる)
ヒラメ筋のコリをほぐす方法
横になるか、腰掛けたりして、反対側の膝を使ってふくらはぎをマッサージします。
ポイント
・痛いポイントを探して、適度な圧を加えます。
・足を上下左右に揺らすようにマッサージすると効果的です。
※片足で30~60秒くらいを目安に行います。強くやりすぎると逆に痛めてしまうことがあるので、ご注意ください。

ヒラメ筋(ふくらはぎ)の筋トレ
ふくらはぎを鍛えるメリットは、運動時のパフォーマンスの向上と血行の改善です。
鍛える方法としては、体重を使ったスタンディングカーフレイズがおすすめです。
ふくらはぎの鍛え方
ポイント
1.両手を壁に付けて、つま先立ちになる。
2.かかとを付けて直ぐにつま先立ちに戻す。
(重心をかかと側に乗せないこと)
3.交互に10~30回ほど繰り返す。

ししゃも足を治したい
バランスの良い身体は骨で身体を支えることができるため、ふくらはぎにかかる負担が少なく、筋肉を無駄に発達させることはありません。
バランスディスクに毎日1~2分くらい乗ることで、普段使えていない筋肉を刺激し、身体のバランスを整えることができます。
バランスディスクを利用する際には、空気を抜いてやや不安定な状態で直立します。
頭から足までが一直線になるようにイメージ、なるべく全身の力を抜いて静止しましょう。
まとめ
ヒラメ筋は下腿の腓腹筋の裏に存在し、歩く、走るといった足を踏み込む際の安定性を維持するために非常に重要な役割を果たす筋肉です。
ヒラメ筋のトレーニングを取り入れることで、スポーツパフォーマンスの向上や怪我予防につながります。
ヒラメ筋をマッサージすると血行が促進され、健康の維持にも役立ちます。
以上、「ヒラメ筋はどこの筋肉?ふくらはぎのコリをほぐす方法」でした。