骨盤前傾を改善するトレーニング法

骨盤前傾を改善するトレーニング法

骨盤の前傾姿勢は様々な症状の原因となります。

こちらの記事では前傾した骨盤を正しい位置へ戻す為のトレーニング法をお伝えしていきたいと思います。

姿勢や歪みが気になる方はご参考ください。

骨盤前傾の特徴について

骨盤前傾の特徴について

骨盤前傾とは、文字通り骨盤が前方に傾いた不良姿勢のことを指します。

正常な状態と比べると、腰椎(腰の骨)にかかる負担が増大するため、痛みやこり感といった様々な不調を引き起こす可能性が考えられます。

簡単チェック方法

1. 壁を背にしながら、踵を5~7センチほど離して立ちます。

2. 背中とお尻を壁にくっつけて、壁と腰の隙間に手を入れてみましょう。

手の平がぴったり入るか手首付近で止まるのが理想的な骨盤のバランスです。

※骨盤が前傾していると、壁と腰の隙間が大きくなります。

骨盤後傾では?

骨盤後傾では壁と頭部の隙間が大きくなります。骨盤後傾は特に男性や高齢者に多くみられます。

骨盤が前傾する原因とは?

骨盤の前傾の原因には、長時間の同じ姿勢、筋力低下、妊娠などがあげられます。

不良姿勢の持続

デスクワークやスマートフォンを使用する際の姿勢の問題によって、骨盤が前傾することがあります。

妊婦

妊娠や出産によって、腰や下腹部の筋肉が弛緩されやすくなり、骨盤が前傾することがあります。妊娠中は適切なエクササイズを行い、正しい姿勢を保つことが大切です。

肥満

肥満の人は腹部に強い圧力がかかるため、骨盤が前傾しやすい傾向があります。また、正しい姿勢を保つことが困難な場合は骨盤の前傾が進行が進みます。

筋力低下

年齢とともに筋肉が弱まると、骨盤が前傾することがあります。骨盤が前傾すると弱くなる筋肉もあるため、筋力低下の悪循環が起きることになります。

骨盤前傾に関連する筋肉

骨盤を前傾させる主な筋肉には、腰部脊柱起立筋群、腸腰筋、大腿筋膜張筋、大腿直筋などがあります。

これらの筋肉にはストレッチが有効です。

その他にも強化が必要な筋肉として、腹筋群(腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)と大臀筋があります。

骨盤を支える筋肉を正しく働かせることによって、骨盤前傾を修正することができます。

骨盤前傾を改善するトレーニング方法

骨盤前傾は、適切なストレッチやトレーニングで改善することができます。

以下の内容を無理のない範囲で続けてみてください。

腰部のストレッチ

骨盤前傾を修正するトレーニング1

・大腿の後ろ側を両手で抱えるようにし、腰部をストレッチします。
・20秒を3回繰り返します。

※腰部だけをストレッチするのがポイントです。

股関節のストレッチ

骨盤前傾を修正するトレーニング2

・足を後方へ伸ばし、股関節の前側をストレッチします。
・20秒を3回繰り返します。

※骨盤を前方へ突き出すようにするのがポイントです。

骨盤前傾を修正するトレーニング4

・片膝をついて足の甲を保持しながらストレッチします。
・20秒を3回繰り返します。

※難しい場合は片方のストレッチだけでも問題はありません。

腹筋の強化トレーニング

骨盤前傾を修正するトレーニング4

・腹筋を収縮させるように両肩を浮かせます。
・5秒間キープを10回繰り返します。

※呼吸は止めないで行うこと。

骨盤前傾を修正するトレーニング5

・肘が反対側の膝につくように起き上がり5秒キープします。
・左右交互を1セットとして計5~10セット繰り返します。

※肘と膝が付かない場合はなるべく近づけるようにして行うこと。

臀筋の強化トレーニング

骨盤前傾を修正するトレーニング6

・膝を直角に曲げてお尻の筋肉を意識しながら股関節を浮かせます。
・左右交互を1セットとして計5~10セット繰り返します。

※お腹の下に枕を置くこと。

骨盤の歪みについて

時々「私の骨盤はどう歪んでますか?」と質問されることがあるのですが、実は骨盤自体が大きく歪むということは殆どありません。

例えば、大腿部の筋肉は腸骨と呼ばれる部分に付着していて、この筋肉が強く収縮すれば、腸骨を下方へ引っ張る力が働き、骨盤が前方へ傾いてしまいます。

身体を横から見ると骨盤が前傾し、反り腰などの歪みを確認できるようになります。

その際には「骨盤が歪んでいますね」と指摘されるかもしれませんが、実際には骨盤が前方へ引っ張られているだけで、骨盤自体が歪んでいるのではありません。

正しい姿勢を維持する為には、支える力が低下している筋肉は強化していく必要があります。身体のケアを継続することで骨盤を安定させることができます。

骨盤矯正を受けたからといって姿勢の問題すべてが解決できるわけではありません。

骨盤を立てるメリット

生活の中で感じる違和感は、骨盤の状態と深い関りがあります。

骨盤が正しい位置に戻れば、首や肩、背中といった不調にも期待ができます。他にも、血液循環の機能をよくし、疲れにくい身体を作ることも可能です。

また、妊娠中の人にとっては出産時のトラブルを軽減する為にもバランスを整えることが大切です。

骨盤を立てる姿

お腹が大きくなるにつれて腰や背部は緊張しやすくなり、こりやつっぱり感といった症状を感じやすくなります。

部分痩せ

例えば、骨盤が前傾することによって、身体の重心は前方(つま先より)に移動します。つま先重心で立つと、大腿の前面の筋肉が緊張していることがわかります。

これでは太ももを常に鍛えているような状態となってしまい、脚が太くなりやすく、ダイエット効果が薄くなる可能性があります。

又、前傾状態では、お腹を前に突き出した状態となってしまうことから、ウエストは自然と太くなってしまう傾向にあります。

施術を受けるだけで体重を落とすことは難しいのですが、ダイエット効果を促進するお手伝いは可能です。(あくまでもご本人の努力あっての変化とお考えください)

生理痛の軽減

生理痛と骨盤のバランスは密接な関係があるといわれます。

仙骨という骨へのストレスは、骨盤の内側にある靭帯のバランスに影響します。靭帯が一方向に引っ張られ不安定な状態を作ってしまいます。

血流が悪くなることで痛みや炎症を引き起こすことが考えられます。

まとめ

骨盤前傾を改善するために必要な適切なトレーニング方法を紹介しました。

これらのケアを毎日継続することで骨盤の問題は解決できるようになります。

不良姿勢にお悩みの方は是非、お試しください。

また、長時間デスクワークをされる方はスタンディングデスクの導入や、時々立ち上がるといった対策が有効です。

痛みや痺れを感じるといった深刻な問題がある場合には、私たち専門家にご相談ください。

以上、『骨盤前傾を改善するトレーニング法』についてでした。

  • この記事を書いた人

又吉陽平

整体学校を卒業後に複数の施術所で経験を積み、2013年に全国的に著名な治療家に師事する。修業期間を経て2014年4月に整体の操和を開業。痛みや痺れに悩む多くのお客様を改善に導く。操体医学院認定整体師。

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