操体法の操法とは、身体の感覚と動きを通じて、バランスを整え、健康な状態を目指す施術方法です。
アンバランスを整える施術
操法には基本的に8つの動き(前屈、後屈、左屈、右屈、左回旋、右回旋、牽引、圧迫)があり、これらの動きを用いて身体のバランスを整えます。
気持ちがいいか、悪いかをよく感じ取りながら、ゆっくりと動かして、気持ちのいい動きを見つけ出すのがポイントです。
それを調べる方法には、本人が動かして調べる方法、施術者が動かして調べる方法、本人の動きに施術者が抵抗をかけて調べる方法があります。
感覚 | バランス |
快 / 気持ちがいい / 心地いい | バランスを回復するときの感覚 |
↑ | ↑ |
なんともない / 楽 / 特に何も感じない | バランスが整っているときの感覚 |
↓ | ↓ |
不快 / つらい | バランスが崩れるときの感覚 |
原始感覚の気持ちよさを味わう
例えば、背中が痒くなったとします。
この時に、掻く行為を要求するのは原始感覚で、気持ちよく掻くことが操法です。
しかし、心身が歪み、バランスが悪くなると、痒みがわからなくなることがあります。
そうなってしまうと、何でもいいのですが感覚を取り戻すための行為(ここではお風呂に入る)が必要です。
お風呂の快感で歪みが調整されると、からだの声がキャッチされ、背中がムズムズと感じるようになり、掻けるようになります。
背中を気持ちよく掻くことで痒みは治まり、背中はなんともなくなります。
よくある当たり前のことですが、気持ちがいいことをすればいいという、操体の真意を理解できます。
人は時おり、快(気持ちがいい)や不快(気持ちが悪い)という感覚が鈍りがちで、自分の状態を正確に把握できなくなることがあります。
身体を動かして、その感覚を感じ取ることは、最も手軽でシンプルな原始感覚を呼び覚ます方法です。