こちらの記事では尾てい骨の痛みの原因と改善方法について詳しく説明していきます。
尾てい骨ってどこの骨?
尾てい骨は脊椎の最も下にあり、尻尾のように出てる骨です。
正式には尾骨と呼ばれ、進化の過程でなくなった尻尾の名残とも言われています。
尾てい骨には骨盤を含め、上半身を支える大事な役割があり、過去のケガなどで尾骨がズレてしまうと、バランス感覚が崩れることもあります。
おしりの中心の下 | 尾骨 |
おしりの真ん中 | 仙骨 |
おしり片側の下 | 坐骨 |
尾てい骨が痛くなる原因
尾骨の痛みの原因には、不良姿勢、筋肉の機能低下、転倒によるケガなどが考えられます。
- 座ると痛くなる
- 骨が出てる、当たる感覚がある
- 立ち上がる時に痛みを感じる
- 骨を押すと痛い
それぞれの原因について説明していきます。
姿勢が悪い
座っているときに背中や腰が丸くなると、骨盤が後方に傾き、身体を支えるポイントは尾骨(背骨の底部)へ移動します。
その結果、尾てい骨への負担が増加し、座る時に痛みを感じやすくなります。
骨が出てる、当たるといった感覚も、悪い姿勢で長く座ることで起きやすくなります。
※座位では坐骨結節(骨盤の底部)で身体を支えられると尾骨への負担は少なくなります。
※人によっては生まれつき出ていることがあります。
筋肉の問題
椅子から立ち上がる時に尾骨周辺に痛みを感じる方は、大臀筋というお尻の筋肉が正常に機能していない可能性があります。
身体を支える力や安定性が低下すると、動作時には痛みが起きやすくなってしまいます。
運動不足を自覚している方はウォーキングや正しいフォームでのスクワットを行い、筋肉の機能を正常に戻すことで楽になることが多いです。
転倒時のケガ
転倒して地面に尻もちを突いたときに尾骨を痛めてしまうことがあります。
転倒後に激痛で動けなかったり、気分が悪くなった場合、骨を押して痛みを感じるときは打撲や骨折が疑われます。
打撲は数週間で完治しますが、骨折の場合は数ヶ月かかったり、後遺症が残ることがあります。早めに整形外科を受診してください。
※尾骨付近にしこりが見られる場合には、他の病気が原因になっている可能性があります。皮膚科を受診してください。
生理や妊娠の影響
妊娠中に骨盤周囲の筋肉や靭帯が緩むことにより、仙骨や尾骨へ負担をかけてしまうケースがあります。
歩くと痛かったり、痛みで起き上がれない、といった症状を感じる方が多いです。
腰部の緊張を緩めたり、お尻の筋肉を鍛えることによって、妊婦の方の痛みは解決しやすくなります。
※安定期のエクササイズは出産時のトラブル回避にも役立ちます。
生理中に痛くなる
子宮内膜症の症状によって尾てい骨に痛みが発生することがあります。早めに産婦人科を受診してください。
尾てい骨の痛みを改善する方法
アドバイスさせていただくのは、誰でもできる簡単なエクササイズ内容となります。
このエクササイズを継続することによって、姿勢が安定し、尾てい骨へのストレスを軽減させることができます。
※出血、排尿障害がある方は先に病院を受診してください。又、打撲や骨折など原因がはっきりとしている場合や、エクササイズの体勢が困難な場合にはお控えください。
動的ストレッチ1
1.肩幅より少し大きめに足を開きます。
2.お尻を後ろへ大きく下げながら股関節を曲げます。
3.上半身を無理のない範囲で反らせます。
一連の動作をゆっくり5,6回ほど繰り返します。一日2~3セット
※膝の位置がつま先より前に出ないようにご注意ください。
動的ストレッチ2
1.肩幅に足を開きます。
2.お尻の穴をぎゅっと閉めます。
(お尻を閉めると骨盤は自然と後傾し、膝は少しだけ曲がります)
3.背筋を伸ばし、顎は軽く引きます。
4.上半身を左右にゆっくりと交互に捻じります。
1分間で40~50回程度を目安にします。一日2セット
※お尻の穴を緩めずに身体をリラックスさせながら行いましょう。
どのくらいで治る?
上記のストレッチは気軽にできる内容ですが、痛みが強い時には無理をする必要はありません。
1日に2~3セットくらい行うのが理想的で、継続すれば1週間ほどで変化を実感することができます。
中学生以下のお子さんにさせる場合には、フォームを確認しながら行うと良いでしょう。
まとめ
尾てい骨が痛くなる原因と改善方法を説明しました。
ケアを続けても痛みが引かない場合には、身体のバランスを整える専門家にご相談ください。
当院では、安全な手技によって痛みの改善をお手伝いをしています。
以上、『尾てい骨の痛みはどのくらいで治る?骨が出てる原因と改善方法』でした。