自律神経失調症と食事の関係は?食べてはいけないものを解説

自律神経失調症と食事の関係は?食べてはいけないものを解説

こちらの記事では自律神経失調症の改善に必要な食事内容について説明していきます。

自立神経の乱れにお困りの方は記事の内容をご参考ください。

自律神経と副腎の関係

自律神経失調症と関連性のある副腎は、生きるために必要なホルモンを生産、分泌している大切な臓器です。

ホルモンを分泌することにより、心身が受けるあらゆるストレスから身体を守る仕事をしています。

・血糖や血圧のコントロール、免疫機能調整、炎症反応、精神や神経系のサポート、骨の代謝作用、性ホルモンの生成など、多面的な働きをする。

・副腎はストレスに打ち勝つホルモンを瞬時に分泌する。

・交感神経を活発に働かせる、精神の安定に重要な働きをするホルモン。

副腎が疲労すると

過度のストレス攻撃により、副腎が機能低下すると、コルチゾールというホルモンが適正に分泌されなくなります。

コルチゾールは「ストレスホルモン」と呼ばれ、ストレスに対抗し、身体の機能を回復させる重要なホルモンです。

コルチゾールが枯渇すると、慢性的な疲労感や、様々な不調が心身に現れてしまいます。

・副腎が疲弊すると、心の状態にも影響を与える。

・メンタルが弱い、キレやすいといった心の問題も副腎の機能低下によって起きていることがある。

副腎をケアするには

人の健康を左右するのは、遺伝的な要因よりも、食生活やライフスタイルなどの環境的要因の影響が大きいと言われています。

つまり、副腎の機能を低下させている環境的な要因を改善できると、健康を取り戻すことができます。

副腎ケアの基本ルールは、負担になるものを身体に入れない強くさせるために足りない栄養素を取り入れる、この2点です。

それでは具体的に副腎の負担になる食べ物を説明していきます。

食べてはいけないもの

食べてはいけないもの

主に小麦粉、乳製品、カフェイン、食品添加物、トランス脂肪酸が多い油、遺伝子組み換え食品などが該当します。

※副腎にとってはよくない食品でも絶対に食べてはいけないということではありません。ストレスにならない程度に気を遣うようにしましょう。

小麦(グルテン)

パン、パスタ、うどん、ラーメンなどに含まれるグルテンは、アレルギーや腸の炎症を引き起こす元凶。

小麦は血糖値を急激に上げる作用があり、調整の為にコルチゾールの消費が多くなり、副腎に負担をかけて疲弊させることになる。

グルテンはケーキ、クッキー、ドーナツなどの菓子類、カレーやクリームシチューの固形ルーにも含まれる。

乳製品

牛乳、バター、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品に含まれるたんぱく質、カゼインもアレルギー源となり、腸の炎症を誘発する。

アレルギーを誘発する食品

卵、ピーナッツ、トウモロコシ、大豆などはアレルギー源となりやすいので、時々食べるくらいがよい。

身体によい食材でも、毎日同じ食材を食べ続けていると、慢性フードアレルギーを起こす可能性があるため、同じ食材を食べるのは週3回を目安にする。(特にたんぱく質、フルーツ類は注意が必要)

コーヒー、コーラなどのカフェイン(中毒)

カフェインが副腎を刺激し、活力が一時的に沸くが、カフェインの効果が切れると酷く疲労感がでてくる。

栄養ドリンク、エナジードリンク、紅茶や緑茶にも含まれる。

チョコレート(中毒)

カカオ豆の残留農薬の問題や、高カカオチョコレートには、カドミウムやニッケルといった金属成分の含有量が通常のものより多いことが報告されている。カフェインの含有量も多い。

食品添加物

副腎を消耗させる。インスタント食品、ハム、ソーセージ、かまぼこ、調味料、スナック菓子、清涼飲料水などには多くの食品添加物が使われている。

大型マグロ、養殖魚

大型魚は、水銀やダイオキシンなどの環境汚染物質を取り込んでいて、体内に蓄積されやすい。一般的に養殖された魚には、抗生物質や抗菌剤が使用されている。

霜降り肉、アメリカ産肉

霜降り肉は、トウモロコシや大豆カスなどの濃厚な穀物飼料を与えることで、筋肉の内部にまで脂肪が入るように工夫されたもの。

アメリカ、カナダ産の豚肉、牛肉には、成長促進剤を飼料に混ぜて使用したり、成長促進ホルモン剤の投与が認められている。

硬化油、揚げ物の油

マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、それらを使ったパンや洋菓子、コンビニ、ファストフード店の揚げ物用の油などには、悪玉コレステロールを増やす、トランス脂肪酸が含まれている。

おすすめの栄養素

重度の副腎疲労がある場合には細胞を活性化させて、体のエネルギーを作り出す必要があります。

細胞と副腎ケアに不可欠なビタミンB群の一覧となります。

ビタミンB群

ビタミンB群は副腎ホルモンを生産したり、免疫や神経伝達システム、解毒作用にも不可欠な栄養素。

種類特徴含まれる食材
ビタミンB1副腎がストレスを対処するのをサポート。脳や神経系を正常に保つ。不足すると精神的に不安定になりやすい。豚肉、鰻、たらこ、胚芽米、玄米、大豆、きな粉、真鯛、ハマチ、抹茶
ビタミンB2細胞を再生し、粘膜を保護。不足すると肌荒れや口内炎に。肉レバー、鰻、鰈、鯖、鰯、ししゃも、海苔、干し椎茸、きのこ類、モロヘイヤ、シソ、抹茶
ビタミンB5抗ストレスビタミンでコルチゾール生産に必要。善玉コレステロールを増やす。不足すると頭痛、関節炎、足のつりを引き起こす。肉レバー、鶏肉、たらこ、銀鮭、鰻、納豆、卵黄、イクラ、たたみいわし
ビタミンB6免疫システム、解毒作用、胃酸の生産、神経伝達物質の合成に重要な働きをする。不足でイライラ、不眠、PMSを起こすことも。ニンニク、カツオ、鮭、さんま、鯖、鰤、鶏肉、枝豆、海苔、きな粉、黒砂糖、抹茶
ビタミンB12赤血球を形成、DNAの合成に不可欠で神経伝達物質の生産に関わる。不足で神経過敏、うつ症状、女性ホルモンのバランスを崩す。しじみ、あさり、はまぐり、牡蠣、さんま、煮干し、海苔
葉酸造血を助け、細胞の生成、DNAの合成、神経伝達物質の生産に関与。精神の安定に必要。不足で貧血、肌荒れ、脱力感を起こす。モロヘイヤ、ほうれん草、パセリ、菜の花、芽キャベツ、アスパラガス、ブロッコリー

マグネシウム

神経の興奮を抑えて精神を穏やかに保つ働きや、体温や血圧を調整する働きがある。

海苔、わかめ、もずく、昆布などの海藻類、ゴマ、干しエビ、煮干し、きな粉などの乾物、納豆、牡蠣に豊富に含まれる。

オメガ3系の油

不飽和脂肪酸のオメガ3は、副腎、脳、腸をサポートするほか、細胞膜を安定させる働きがある。

亜麻仁油、えごま油、シソ油に含まれるα-リノレン酸、さんま、いわし、さばなどの青魚の油に含まれるEPA、DHA。

たんぱく質

たんぱく質はアミノ酸に分解されて腸から吸収。アミノ酸が不足すると、アミノ酸を材料にしてつくられるセロトニンが十分に生産されなくなる。

セロトニンは精神的な安定をもたらす幸せホルモン。睡眠を導くメラトニンというホルモンをつくる材料となる。

※たんぱく質は1日数回に分けて摂る。

引用「心と脳の不調は副腎ケアで整える」本間涼子・本間龍介著

まとめ

食生活が乱れることで副腎が疲労すると、ストレスに対処するホルモンが枯渇してしまい、自律神経失調症を引き起こす可能性が高くなります。

慢性的な疲労感、情緒不安定、うつ病、記憶力や認知機能の衰え、思考停止、不眠症、パニック障害、発達障害に苦しんでいる人、お子様の様子が気になるといいう方は、上記の内容を参考に食生活の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

以上、『自律神経失調症と食事の関係は?食べてはいけないものを解説』でした。

  • この記事を書いた人

又吉陽平

整体学校を卒業後に複数の施術所で経験を積み、2013年に全国的に著名な治療家に師事する。修業期間を経て2014年4月に整体の操和を開業。痛みや痺れに悩む多くのお客様を改善に導く。操体医学院認定整体師。

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